取引開始後何もせず放置できたら楽なのですが、損失を出さないために少しだけやらないといけないことがあります。定期的に「為替変動による評価損益」および「獲得スワップポイント」をチェックし、想定通りの収益を得ることができているか確認します。想定通りの状況でない場合は、状況に応じた対応をする必要があります。
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1.スワップポイント変動対応
スワップポイントは日によって変わることがあり、改悪された場合、想定通りの収益を得ることができなかったり、放置すると損失を被ることにもなりかねません。
これを防ぐために、次のどちらかの方法で定期的に獲得済みスワップポイントを確認します。
①FX口座にログインして、買口座と売口座のスワップポイント付与額の和が想定通りに積みあがっているか確認
②FX会社のHPにアクセスしスワップポイント履歴を確認し、不利な状況が続いていないか確認
不利な状況になっていたら、保持しているポジションの決済もしくは他のFX会社での新規取引を検討します。一時的に不利な状況になっても、しばらくすると元に戻ることもあるので、その時の情勢やスワップポイント履歴から判断することになります。
2.為替変動対応
為替レートが新規約定時の価格と離れると、ロスカットになる可能性があります。
これを防ぐために、定期的にFX口座にログインし証拠金維持率が十分に保たれているか確認します。
うまく運用できていれば買口座、売口座両方の証拠金維持率が低くなることはなく、一方の口座で証拠金維持率が低くなっている場合は、もう一方の口座から出金し、低い口座に入金します。リンク先のツールで各口座の入出金額を計算することができます。 通常、出金には数営業日かかるので要注意です。
加えて、ロスカットの手前に損切注文を入れておく対策もありますが、必ず指値でポジション解消できるわけではありません。また、実際運用するとわかりますが損切注文を継続(状況に応じて損切指値レートを変更)するのは手間なので、資金移動で対応するのが基本となります。
(尚、定かではありませんが、頻繁に資金移動するとFX会社から嫌がられるという情報もあるので、頻繁にするのはやめておいたほうがよいのかもしれません)
以上は、ロスカットにならないように運用する前提ですが、この裁定取引においては必ずしもそうではないことを補足しておきます。
一つのFX口座でロスカットになっても、為替レートがその方向に進み続けたら、もう一方のFX口座でロスカット損失以上の利益を得ることもあります。
最悪のシナリオは、フラッシュクラッシュなどにより一つの口座でロスカットになった後に、為替レートが急激に値を元した場合です。
どう転ぶかはわからないので、最悪のシナリオを想定して取引をするようにしましょう。