裁定取引を始めるためのステップを説明します。次記事の具体例も参照することにより、理解が深まります。
Contents
ステップ1:資金準備
取引をするための元手を準備します。必要となる資金は取引通貨とFX口座によって異なりますが、私と同じ取引スタイルであれば、5万円あれば始めることができます。しかし最初はより低いリスクで始めた方がよいので10万円は準備するようにしてください。
ステップ2:通貨ペア・FX会社選定
通貨ペアとFX会社それぞれで選定ポイントを整理していますが、これらは完全に切り離してそれぞれを選定できるわけではありません。後日、これらを選定するために有益なツール・情報を提供することを考えています。
通貨ペア
利益を最大化するために、各FX会社の最新スワップポイント情報から 「①買スワップと売スワップの和」×「②取引可能通貨数」が最大となる通貨を選びます。
①買スワップと売スワップの和
この和が収益元となるため、この値が大きい通貨ペアを探します。
②取引可能通貨数
資金には限りがあるので、為替レートが高い通貨を選ぶと取引できる量が少なくなるため、為替レートが低い通貨の方が有利となります。
③その他
政情が安定していないような国の通貨や、為替変動が激しい通貨を選定すると、為替変動で予期せぬ損失を被るリスクが増える可能性があるため避けるようにします。
FX会社
FX会社を決めるにあたって確認・検討すべきポイントです。
①スワップポイント
- プラススワップポイントが大きいFX会社とマイナススワップポイントが小さいFX会社を探します
- 過去のスワップポイント実績を確認して、スワップポイントを大幅に改悪する頻度が少ないFX会社を選びます
②完全信託保全
FX会社が倒産した際のリスクを軽減するため、FX会社が完全信託保全を採用しているか確認します。
③取引通貨単位
この単位での取引が求められるので、自身の資金でこの単位の取引ができるか確認します。
④出金可能額
裁定取引を始めると、FX口座間で資金の移動をすることがしばしばあります。含み益分を出金できないFX口座もあるので、できれば含み益分を出金できる口座を選びます。
⑤リスク分散
資金に余裕があれば、FX会社の倒産リスクを分散するため、買取引をする口座(買口座)と売取引をする口座(売口座)を最低2つずつ利用するのがよいと思います。(完全信託保証であっても100%戻ってくるとは限らないし、戻ってくるまでに時間がかかることも想定されるため)
私は5つの口座で運用していた時期もありましたが、運用が煩わしかったので、基本的に多くても4つの口座で運用するようにしてます。
資金に余裕がなければ、最初は1つの買口座と1つの売口座で取引を始めて、余裕が出てきたら口座を増やすようにしてください。
ステップ3:FX口座開設&入金
FX口座を持っていなければ、FX会社のホームページから申込んで口座を開設します。買口座と売口座それぞれを開設します。開設されたら、買口座と売口座それぞれに資金を入金します。
ステップ4:取引可能通貨数の計算
シミュレータなどを使って、自身の資金額とロスカット値幅設定から、取引可能通貨数を計算します。
このステップは前のステップと並行して実施します。
ステップ5:取引通貨単位での取引
この取引をしたことがない人向けのステップです。慣れている人は、このステップを飛ばしても問題ありません。
取引通貨単位(最低取引通貨数)で取引し、しばらくの間(1日~1週間程度)、想定通りにスワップポイントを得ることができるか確認します。
買口座用FX会社と売口座用FX会社それぞれの取引通貨単位を確認し、大きい方の単位で取引します(買口座と売口座で取引通貨単位が異なる場合、一方の口座で小さい方の単位で取引できないため、大きい方の単位に合わせます)。買口座にて成行で買注文し、間髪入れずに売口座にて成行で同じ量の売注文をします。
基本的に営業日毎に一回スワップポイントが口座に反映されるので、一日に一回口座の状況を確認してみてください。FX会社によってスワップポイントが反映される時間が異なるので、想定通りスワップポイントがついていないこともありえますが、その時はFX会社のホームページでスワップポイント反映時間を確認のうえ、時間をずらして確認するようにしてください。
為替変動により損失が出ないか気になる人は、一か月くらい様子を見て問題ないことを確認してもよいと思います。
この取引を続けても大丈夫だと思えたら次のステップへ。
ステップ6:本格取引
ステップ4で算出した取引可能通貨数まで取引をします。慣れるまではいきなり上限である取引可能通貨数までの取引をせずに、少しずつ取引数を増やすようにしてもよいと思います。
また、約定した後は毎回、買口座と売口座の保持通貨数が同じであることを確認するようにしてください。注文数入力を間違ってしまい通貨数が異なる状況で放置すると、想定外の損失を被る可能性があるので要注意です。
具体例を次記事に掲載してるので参照してください。